妄想ガールの王子様
「よし、これで終わりっと」

二時間くらい作業して草取りは終了した。

「疲れたね~」

わたしがそう言うと、

「じゃあどっかで何か食べてく?
俺おごっちゃうよ?この間のお礼もしたいし」

「え!そんなの気にしなくてもいいよ~」

「いや、あの時梨乃りゃんが助けてくれなかったら救急車で運ばれてたかも……。ね、おごらせて?俺結構リッチだし♪」

日野くんはふふんと鼻を鳴らした。

「あ、もしかして年上の人に貢いでもらってるってウワサ……ホントなの?」

わたしが冗談めかして言うと

「え!?何そのウワサ?」

と軽く笑って日野くんは答えた。
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