妄想ガールの王子様
春田くんからのメールは
『連絡遅くなってゴメン。写真の現像ができたから今日図書館で会わない?』
と簡潔な文章でつづられていた。
絵文字も何もないメール。
それが何だか春田くんらしくて思わず口元がほころんでしまう。
その様子を見ていた日野くんが低い声で言う。
「……梨乃ちゃんもしかしてハルと付き合ってる……とか?」
「ち、違うよ!ただの友達っていうか……ちょっとした知り合いっていうか」
わたしと春田くんは知り合い以上友達未満……そんな言葉がぴったりくる間柄だと思う。
でも自分で言っておいて何だか心に穴が開いたような気がした。
『連絡遅くなってゴメン。写真の現像ができたから今日図書館で会わない?』
と簡潔な文章でつづられていた。
絵文字も何もないメール。
それが何だか春田くんらしくて思わず口元がほころんでしまう。
その様子を見ていた日野くんが低い声で言う。
「……梨乃ちゃんもしかしてハルと付き合ってる……とか?」
「ち、違うよ!ただの友達っていうか……ちょっとした知り合いっていうか」
わたしと春田くんは知り合い以上友達未満……そんな言葉がぴったりくる間柄だと思う。
でも自分で言っておいて何だか心に穴が開いたような気がした。