妄想ガールの王子様
「そっか……。ね、ハルは何て?」

「え?写真ができたから見せてくれるって言ってるけど……」

「写真か……。俺も行っちゃダメ?」

日野くんはじっとわたしを見つめて言う。

どこか懇願するようなまなざしに思わずうなずく。

「えっと、いいと思うけど……。一応、春田くんに聞いてみるね」

わたしは一緒に行きたがる日野くんを不思議に思いつつ春田くんにメールを送る。

あ、さっき同じ中学って言ってたから友達なのかな?

春田くんの事を『ハル』って読んでるしきっとそうだ。

二人は友達だからもしかしたら積もる話でもあるのかもしれない。

春田くんからは

『日野?あー同じ中学の奴だ。分かった。三人で会おう」

とメールが帰ってきた。

そうしてわたしと日野くんは春田くんが待つ図書館に向かった。

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