Little story【Twitterまとめ等】
『最後の嘘、吐いた』
眉を下げて目を伏せる彼。
わたしが好き、だった人。
嘘、今も好き。好きだけど、もう一緒にいちゃいけないの。
だからわたしは貴方から離れる。
ーーー最後に一つ、我儘言わせて?
「…もう、嫌なの。嫌いになった」
彼は更に眉を下げた。
ごめん、そんな顔をさせたいわけじゃないの。
本当はまだ好きなの。
好き、だから。
わたしを忘れないでっていう、嘘。
傷ついて、恨んでてもいいから、わたしのことは忘れないで。
「じゃあね」
『最後の嘘、吐いた』
彼が好きだった長い髪をひるがえしてその場を去った。