甘い彼に満たされて
教室から、いつもなら五分くらいの距離の職員室。
今日は早く歩けたお陰で、三分足らずでついてしまった。
悠也パワーってすごいな…、と改めて思う。
「おぉ!鈴野、今日の日直は早いな!」
先生が嬉しそうに言う。
日直に日誌等を渡すまで、先生もお昼に入れないから、いつも困っているらしい。
「これ今日のプリントと日誌だ。量が多いから落とさないように気を付けろよ。」
私の心配をしているのか、プリントの心配をしているのか分からない言い方に、若干イラッとしながらも、プリントの山を見て唖然とする。
「ほ、本当にいっぱいある…。」