いじめる側と、いじめられる側と
北島程ではないが、その子達も汚れた服を着ていた。


すると、こんな声が聞こえてきた。

「ねーおねーちゃん、おかーさんはいつになったら起きるの?」

北島と手を繋いでいる子が言った。

「いつだろうね」

「もうすぐかなー?」

「どうだろうね」

「ねーおねーちゃん」

「なあに?」

「おかーさん、起きるよね?また遊べるよね?」

北島は何も言わず、その子の顔を見てほほえんだ。


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