キミへの思い
結希が心の中で悩んでいるなか、桜は周りに笑顔を振舞っていた。
(いい加減、だれか桜を守れる人居ないかなぁ…。さすがに高校までは守れないよね)
小、中学校の頃は周りも大人しかった。しかし3年の終わり頃から急に告白しようとする男子が増えてきたのだ。
皆、我がものにしようと必死になってアピールするのだか、そのたび結希が阻止していたのである。
「桜、いま好きな人いないの?」
「えっ、好きな人?えっと、まだあんまりそういうのには興味ないかな。」
「そろそろ一人くらい付き合ってみたら?けっこうイイ男子多いみたいだし。」
ふたりは廊下でそんな話をしながら自分たちのクラスである1-Aを目指して歩いていた。