push
「「あの、」」
二人で声をそろえて、譲り合いをして、なんだか訳が分からなくて。そんな事が嬉しくて仕方なかった。
最初の数分こそ初対面の人と会話するみたいに会話が途切れ途切れになってしまっていたけれど、そのあとは前みたいにちゃんと話が出来た。
たくさん話をして、楽しくて胸がいっぱいで。
「れんちゃん、また電話してもいいかな」
「まだ、切りたくない・・・んだけど、もう少しだけ話し、いいかな。あの、さ。今度、会わない?みつばが良かったらなんだけど・・・受験も終わってるからお疲れ会とお祝い兼ねて」
「え、」
少し照れた様子のれんちゃんの言葉に、耳を疑う。
れんちゃんからお誘い。特別な意味なんてないんだろうけど。