また あした


「ごめんね……?」



私だって行きたくないよ。でももう決まっちゃったことなの」


なんで相談してくれなかったの?


あたしたち真友でしょ?



「なんで言わなかったの……?」


「言ったら美愛、止めるでしょ?今みたいに抱きついてきて泣いてたでしょ?」

「泣くわけないじゃん……!!美波が言ってくれないから……。勝手にどっか行っちゃうから……!!!」

顔をあげると、美波は笑顔でこう言ってくれた。


「私望んでないよ? 最後ぐらい笑顔で見送ってよね?」

「わかってる。わかってるけど……」


行っちゃうんだ、もう会えなくなるかもしれない。


「また、会えるから、ね?」

本当にそう思ってるの?



「なら次いつ会えるの?!アメリカ行くんでしょ?!もう会えないじゃん!」


「わっかんないよそんなの……!」


「......?!」


さけぶ美波の声が響き渡る。

堪えてたであろう美波の目には涙が零れ落ちる寸前だった。


こういうのって、小説でよくあるよね。

辛いのは行く方なんだって。


でもやっぱり置いていかれる方も辛い...かな......。


美波も辛い。

きっと、ずっと泣いていたんだろう。



クラスのみんなにも彼氏にも会えないんだもん。

あたしが美波の気持ちわかんなくてどうすんのよ。




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