また あした


「美波、ごめん。よー考えたら美波の方がつらいけんね。」

「美愛...。わたしこそゴメン。」



「大丈夫!ほら、電車行っちゃうよ?」


「そうだね。また......」

言いかけて止まるのは、『また明日』って言えないから?



「また明日!!!」


そう、笑顔で言った。

美波は驚いた顔をしたけど、すぐ笑顔になって「また明日!」と返してくれた。



もう一度、笑顔で返す。



『さよなら』じゃない。


また明日って言うだけで心が落ち着く。


明日も会えるって、事故満足に過ぎないけど、

絶対また会えるって信じてるから。

電車のドアが閉まり、ゆっくり走りだす。

追いかけたかったけど、また泣いてしないそうだったからその場で手を振った。

いつも通りの自分でいたかったから。

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