また あした
今日は先生の都合で、部活をはやく切り上げた。
さて、これから誰と帰ろうか。
ふと顔を上げると美波の靴いれ。まだ『綾瀬 美波』と、ステッカーが貼ってあった。
「はぁ」
ため息しかでねぇ~。
「おい、おせぇぞ」
いきなりかけられた声の方を振り向くと、紅優我先輩が機嫌悪そうな顔して、立っていた。
「わぁっっっ」
あたしは思わずびっくりしてしまい、冷や汗をかいてしまうほど。
「そんなに驚くことか?」
「い、いや。先輩がいるとは思わなくて……」
今か今かというように、手足が震え出す。
心臓の音がうるさい。
もう、マジでなんなんだよ……。