また あした



「なぁ美愛」


ふと、名前を呼ばれて顔を上げた。


そのとき、先輩があたしの肩をつかんで顔を近づけてきた。

キスされる、そう思った時にはもうされていた。


一瞬で終わるのかと思った。

でも、今日のあの時とは違う、甘くて深いキスだった。


倒れそうな身体を、後ろに手をついて必死に支える。

それでも先輩の力には勝てなくて、そのまま後ろに倒れてしまった。


キス、したままで。




























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