また あした
「いったぁぁ」
誰かとぶつかってしまったみたい。
...!?
男。
「あ、ごめん。立てるか?」
「だ、大丈夫ですっ。立てますっ」
慌てて立ちがあるあたしは、浅いお辞儀をして、その場からすぐに立ち去ろうとした。
「おい?」
呼び止められた瞬間、背中にむしずが走った。
「は、はい?!」
相手は、心配そうに、あたしの顔を覗き込んでくる。
でもあたしは、視線を横にそらして、目を合わせないでいた。