スキというキモチのカタチ。
それぞれのカタチ。
このはのキモチ。
「馬鹿か、お前。」
朝の挨拶代わりにしては辛辣な御言葉。
「お…おはよ、彬ちゃん。
いやもう、アレよ。メイクがさ、イマイチ決まんなく」
「ねぇだろ、お前の場合。
玄関で指を挟むとか何回目だ?少しは学習しろって。
てかさ、35にもなる男にちゃん付けはやめろって何回目だ?あぁ⁈」
あ〜今日もまた叱られちゃった、てへぺろ。
なんて心の中で思ってたら顔に出てたらしい。
睨まれた…。
「じゃあ、彬。」
「年上を敬え。
社会人になっても口の利き方わかんねぇのか?」
スタスタと先を歩くスーツ姿の彼。
口は悪いけど、いつもアタシの事を考え伝えてくれる。
そんな彼の優しさに気付かないほどアタシは子供じゃない。
毎朝待ち合わせている訳じゃないのに玄関先で必ず会う。
他愛の無い会話を必ず彼からしてくれる。
悩んでるときはアドバイスだってくれる。
一回りも年が違うから、彼、川藤 彬(かわとう あきら)からしてみたらアタシなんて妹みたいなものだってわかってる。
妹みたいだから色々心配してくれてるんだ、って優しさの意味だって、それもちゃんと理解してる。
それでも。
自分のキモチに気付いてから10年間。
ずっとずっとスキだって伝えてきた。
いつも答えは同じ。
「このはは幼馴染だから。」
何が足りないのかな。
アタシに足りないモノって何だろ。
色気…皆無だし。
スタイル?………平均だし(胸は小さいけどさ…)
年は仕方ないじゃん。
彬ちゃんが12年も先に生まれちゃったんだもん。
アタシだって好きで12年も後に生まれたわけじゃないよ。
小さい時から側に居て、当たり前の様に守ってくれてたから。
アタシにとって彬ちゃんはトクベツだった。
お兄ちゃんみたいで、お父さんみたいで、先生みたいで。
スキ。
毎朝こうやって先を行く彼の背中にキモチを届けてる。
「このは!
行くぞ、早くしろよ‼
お前みたいなチビ、電車ン中で揉みくちゃになるだろ!」
スキだよ、彬ちゃん。
「今日も鉄壁のガード、よろしくねっ!」
スキ好き言っても
嫌われないだけマシなのかな。
こんな他愛の無い毎日がアタシには幸せ。
朝の挨拶代わりにしては辛辣な御言葉。
「お…おはよ、彬ちゃん。
いやもう、アレよ。メイクがさ、イマイチ決まんなく」
「ねぇだろ、お前の場合。
玄関で指を挟むとか何回目だ?少しは学習しろって。
てかさ、35にもなる男にちゃん付けはやめろって何回目だ?あぁ⁈」
あ〜今日もまた叱られちゃった、てへぺろ。
なんて心の中で思ってたら顔に出てたらしい。
睨まれた…。
「じゃあ、彬。」
「年上を敬え。
社会人になっても口の利き方わかんねぇのか?」
スタスタと先を歩くスーツ姿の彼。
口は悪いけど、いつもアタシの事を考え伝えてくれる。
そんな彼の優しさに気付かないほどアタシは子供じゃない。
毎朝待ち合わせている訳じゃないのに玄関先で必ず会う。
他愛の無い会話を必ず彼からしてくれる。
悩んでるときはアドバイスだってくれる。
一回りも年が違うから、彼、川藤 彬(かわとう あきら)からしてみたらアタシなんて妹みたいなものだってわかってる。
妹みたいだから色々心配してくれてるんだ、って優しさの意味だって、それもちゃんと理解してる。
それでも。
自分のキモチに気付いてから10年間。
ずっとずっとスキだって伝えてきた。
いつも答えは同じ。
「このはは幼馴染だから。」
何が足りないのかな。
アタシに足りないモノって何だろ。
色気…皆無だし。
スタイル?………平均だし(胸は小さいけどさ…)
年は仕方ないじゃん。
彬ちゃんが12年も先に生まれちゃったんだもん。
アタシだって好きで12年も後に生まれたわけじゃないよ。
小さい時から側に居て、当たり前の様に守ってくれてたから。
アタシにとって彬ちゃんはトクベツだった。
お兄ちゃんみたいで、お父さんみたいで、先生みたいで。
スキ。
毎朝こうやって先を行く彼の背中にキモチを届けてる。
「このは!
行くぞ、早くしろよ‼
お前みたいなチビ、電車ン中で揉みくちゃになるだろ!」
スキだよ、彬ちゃん。
「今日も鉄壁のガード、よろしくねっ!」
スキ好き言っても
嫌われないだけマシなのかな。
こんな他愛の無い毎日がアタシには幸せ。