【短編】新しい恋
大輝から連絡がないと心が軽く感じる。
連絡があって大輝が帰った後は、いつだって苦しい。
「これ以上、莉奈がツラそうにしてるのは見たくない。」
「……ッ…」
自然に涙が溢れ出した。
私は江藤さんに、こんなにも思われてる。
なのに…
どうして大輝じゃなきゃダメなんだろ…?
どうして…
「好きだ」
大輝から言って欲しい言葉を江藤さんがくれるんだろ…
いつだって大輝から言って欲しい言葉は他の人がくれる。
「私は…」
「返事はいつでも良いから。
待ってる」
「…はい」
それから私達はお店を出て別れた。
江藤さんは待つって…
いつでも良いって言ってくれたけど
私の気持ちに変化はあるのだろうか…?
大輝以外の人を好きになれるのだろうか…?
もしかしたら、大輝が私のことを好きになってくれるかもしれない。
そんな淡い期待をもってなかったわけじゃない。
そんな期待の答えはでるのだろうか?
でも、その答えは意外にもすぐに分かった。
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