サンドリヨンは微笑まない

車を停めた岸田さんが戻ってきてくれて、この三人の不可解な絵図を見て唖然としている。


「…もう遅いので、ホタル送って帰宅します」


何か言いたげに間を置いて言う。

平井さんの指も、藤堂さんの腕も元に戻った。


「お疲れー、まあ断られたのは気にしない。今回はキミの所為じゃないし、よく眠って、よく勉強…そういえば、ハルカくんに最近会ってる?」


もしかして平井さんも藤堂さんも元気づけてくれたのかな。都合の良いように、今は思っておこう。


「忙しくて…あんまり」

「じゃあ明日のオフはちゃんと勉強すること」




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