サンドリヨンは微笑まない
だから何だ、という遼の顔に言いたいことは沢山ある。
ソファーの上に座っている遼の正面に座る。
「これから、どうすんの。勉強教えんの、やめる?」
「今話逸らした! 捨てるって約束して、ほら!」
小指を出す。ここは指切りげんまんだ!
はい、と仕方無さそうに遼が小指を絡ませる。
「ゆーびきーりげんまん、うそついたら」
「忙しいんだろ、勉強」
「はーり千本」
「どうすんだって聞いてんだろうが」
ドスの効いた声に口を噤む。
怖い、絡んだ小指からオーラが伝わってくるのですが。