サンドリヨンは微笑まない
こんな風に砕けた話し方するの、あんまり見ない。
あ、でも大学の人とは仲良い感じだったな。
いつだって引っ掛かってくる、のぞみさん。
「螢」
「うん?」
「食べ終わったなら出る」
あ、うん、と立ち上がる。鞄からお財布を出したけれど、ちゃっちゃかとお会計を済ませてしまった遼。
夕飯を遼の家で作るのを食べさせて貰ってる時は兎も角。
これは、なんだろう。あれかな? あたしが昼食代も出せない高校生だって思われてるってこと?
ありがとつございましたー! お店のてでて出てきた店員さんの声を背中で受けながら、遼の背中に追いつく。