サンドリヨンは微笑まない

ああもうウザイ、この乙女心みたいなのウザイ!

切り離したいけれど、切り離せないのが人間で。


「行きたい」


願望形にして声になってしまう。

もうあたしは認めざるを得ない。

遼が誰を好きだって、好きなんだ。

その気持ちをあたし自身が変えるのだって、不可能。

悲しくても、苦しくても。




きっと、あたしはあたしに嘘を吐けない。






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