サンドリヨンは微笑まない
諦める。
何を? メールすること? 電話すること? それとも、
「あんたが俺を想うことは、勿体無いよ」
ピクリと眉が反応するのが分かった。
「どうして?」
「どうしてもこうしても」
勿体無くなんてない。
そんなの、あたしが決めることだ。
「あたしは、待ってるよ。重く思わないで欲しいけど」
「だから、」
「だって、遼は三時間も待ってくれたじゃん。だから、あたしもちゃんと待ってる」
ずっと、待ってる。