サンドリヨンは微笑まない

そうなんだ。サングラスをかけて、茶色い世界で芦花ちゃんを見る。

芦花ちゃんは帽子を取ってマスクをした。

変装道具なら何でも持っているのかもしれない…。


「昨日の今日でごめんね」

「ううん、誘ってくれて嬉しい」

「学校の課題もやる気になれなくて、来年受験とか考えたくないよねー」

「…あたし、留年してるから来年はまだ受験じゃないんだ」

「あ、そうだよね。妹と一緒のクラスなんだもんね。ごめん、つい…」


芦花ちゃんは悪くない。

同級生って思うと、あたしも自分の感覚で二年後受験なんて嫌だねって言っちゃう所だった。



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