サンドリヨンは微笑まない

一頻り笑った後に、岸田さんが何とかコースを注文した。

そこで平井さんが入ってきた。


「こんばんはー! 御馳走様です」

「うわー、なんか増えてる。俺は未成年の分しか払いません」

「え、話が違う社長!」

「キミと話した覚えねーわ!」


きいっと一吠えしたした平井さんは岸田さんの隣に座った。今日も疲れたみたいで、煙草を一本出す。

先輩、と岸田さんが窘めて、煙草を仕舞う。

それから、ふと遼の方を見た。


「ハルカくん、雑誌見た?」


あれか!

あの捨ててって言った雑誌。


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