サンドリヨンは微笑まない
肩越しに振り返って聞く。眠そうな伊月さんが口を開いた。
「校門の装飾」
「夏休みに集まりとかあった?」
「何回かあったって、小野寺は言ってた」
あったんだ…!
どうしよう、行ってない。てゆーか、知らなかった。
なんたってあたしの携帯にクラスメートのメアドが入ってないからね!
胸を張れないそんな理由にしょんぼりとする。
「ちなみに伊月さんは…」
「行ってない」
「ドウシがいた…!」
「あんなのお祭りが好きな人に任せとけば良いでしょう」
思うけれど。
伊月さんて本当に芦花ちゃんの妹だろうか。