サンドリヨンは微笑まない
ケラケラ笑うのは小野寺くん。
居酒屋のバイトの時よりも焼けた感じがする。海かな、プールかな。
「だって網島の声俺の所まで聞こえたもん!」
「笑いすぎ笑いすぎ」
「今の小野寺の笑い声は廊下まで響いてる」
「だって面白い、俺ともメアド交換しよーよ」
と言われて携帯を取られた。勝手に交換しておいてくれるようなので、放っておく。
始業式が終わって帰れる、と思っていたところにまさかの文化祭準備。
しかも、一人分の仕事がきちんと与えられていたらしく、みんなはそれを殆ど夏休み中に終わらせたらしい。