サンドリヨンは微笑まない
カミサマは振り返らない
遼の家には、あれから行っていない。
それでも癖というのは、不思議で。
少しずつ勉強しながら中間試験を迎えて、なんとか終えた。
「岸田さんに会うの久しぶりな感じがする…」
「一週間前に会ったばかりだと思うけど…大丈夫?」
「あんまり大丈夫じゃなさそうです…」
赤点は回避しないと…。
手帳を開いた岸田さんは明日の予定を言ってくれる。
「そうだ。ショーの日程、決まったよ」
「いつになりました?」
「来年のバレンタインデー」
というと、二月十四日。
緊張と共に湧き上がるわくわく。