サンドリヨンは微笑まない
ここで死にたい…!
遼の腕の中で死ねるなんて最高だし、明太子パスタも食べられたし。
なんて人様には迷惑極まりない話。
「生きてる?」
生存確認をされた。一応生きてます、はい。
でも顔をあげる勇気がない。
…今のはキスにカウントするの?
「つか、どこで転んでんだよ。もっと気をつけねーと、」
「…ごめんなさい」
ゆらりと顔をあげる。ごめんなさい、事故とはいえ。
普通に話してくれる遼は大人の対応ってやつだ。
「は?」
「すぐに拭けばチャラになるはず…!」
シンクにかかっていたタオルを持って遼の顔に近づける。