サンドリヨンは微笑まない
狡いとか思っちゃう自分が嫌。
今でも尚、そう思わせる遼が嫌。
のぞみさんは別れても、遼の友達で居られるんだ。
「それで? 遼はわざわざ紅茶を口実にお説教しに来たんだー」
「違う」
「違くないよ。無責任にのぞみさんの背中押しちゃってごめんなさい、これで良い?」
遼を怒らせるかもしれないけれど、あたしだって子供じゃない。
いつまでも、怒られるのも嫌。
「そういうこと言ってんじゃないって」
「そういうこと言ってるように聞こえる!」
「螢」
手を握られる。