サンドリヨンは微笑まない

狡いとか思っちゃう自分が嫌。
今でも尚、そう思わせる遼が嫌。

のぞみさんは別れても、遼の友達で居られるんだ。


「それで? 遼はわざわざ紅茶を口実にお説教しに来たんだー」

「違う」

「違くないよ。無責任にのぞみさんの背中押しちゃってごめんなさい、これで良い?」


遼を怒らせるかもしれないけれど、あたしだって子供じゃない。

いつまでも、怒られるのも嫌。


「そういうこと言ってんじゃないって」

「そういうこと言ってるように聞こえる!」

「螢」


手を握られる。



< 304 / 432 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop