サンドリヨンは微笑まない
パチリと目を覚ましたら、自分のベッドに眠っていた。
カーテンの隙間から差し込む太陽の光に目を細める。
あれ、腕が上がらない。
筋肉痛? 昨日は何も運動はしていない、はず。
腕に触れる肌の感触に振り向く。
…何やってんのこの人は。
「遼、」
睫毛が長い。関係なく、爆睡する遼には何も届いていないようだけれど。
金縛りの如く身体にまわされた腕。
元旦からこんなって、縁起悪い。
昨日テレビ見ながら眠ってしまったことを思い出す。それで、遼はここまで連れてきてくれたんだ。