サンドリヨンは微笑まない
…連れてきてくれたのは良いけれど、自分も眠っちゃうってことはかなり疲れていた?
そこら辺、読めない。
遼はあたしの思考回路が分からないと言うけれど、あたしも遼の行動がたまに読めない。
「遼ってば!」
「…あ?」
寝起きは威嚇から。
まだ眠そうに目を腕で覆った遼は、あたしのベッドで窮屈そうに伸びをした。
それはこんなデカい人間が二人も寝ていればね。
「起こして帰って良かったのに」
「あー…なんだっけ、なんか」
起き上がる遼につられて、あたしの頭が引っ張られた。
「痛、」
「ごめん、そうだこれ」