サンドリヨンは微笑まない
そういえば学校、と考えられたのは翌日の夕方。
でも来週には退院出来ると聞いていたから、まだ大丈夫かな。
「螢」
病室の扉が開いて岸田さんと、平井さん、そしてまさかの藤堂さんと、遼。
数日会ってないだけなのに、久しぶりに会った感覚に陥る。
「ホタルちゃん、これお土産、じゃなくてお見舞い」
どーんとメロンをくれた藤堂さん。お礼を述べて、ベッドから降りようとするとみんなに止められた。
「お母さん達は?」
「お昼に来て、帰りました」
平井さんがほう、と頷く。