サンドリヨンは微笑まない
お母さん達に何か用だったのかな?
あ、今後の活動とか…!
そうだ、身体に傷が残ったら仕事に支障が出る。それに、渦見のことだって知られるかもしれない…。
果物ナイフを見つけた藤堂さんが綺麗にメロンを切っていく。
「ハルカくんに聞いたんだけど、一緒に帰った後、ホタルちゃんだけ実家に向かったんだって」
「そう、なんですか…」
「うん、そこで何があったの?」
平井さんの声は揺るぎない。
あたしが、分かるって思ってるんだ。
でも、そんなことではそうそうこの気持ちは動かない。