サンドリヨンは微笑まない
階段から落っこちて大変だったんだ。
よくある誤魔化し方をしたけれど、伊月さんも小野寺くんもそれに突っ込まなかった。
クラスメートも、学校の生徒も色んな噂をしていたらしいけれど、気にしない。
ファッションショーをクリアしたあたしに怖いものなんてない!
「でも、すげーなちゃんと期末来るなんて」
「それは日程を確認していなかったから…」
「マジで? じゃあ今度こそ赤点仲間!」
小野寺くんはいつだってそう言いつつ赤点と取らない。
あたしだって進級がかかっているからそれは避けたいけれど、今回は先生に泣きつくしかないかもしれない。