サンドリヨンは微笑まない
渦見という女は、あたしと同い年で、善意というもの以外では気の合う仲間だった。
渦見は法に触れない程度の悪いことをして、あたしはそれを見て笑う。
その周りには勝手に取り巻きが出来て、勝手に大人がそれをレディースと呼び始めた。
「…レディース?」
「一昔前すぎるよね」
それでも、渦見とは仲良くやっていた。
ふざけているのは分かってた。本当の悪には成れないのも。
だから、レディースもどき。
他人になんと思われようとも、どうでも良い。楽しく生きて、若くて綺麗な内に死にたい。