サンドリヨンは微笑まない
そんな二人で話したことなんてすぐに過去になる。
渦見に好きな男が出来た。
一緒に行った合コンみたいので知り合った男。他の奴みたいに髪を染めていなくて、顔は誰だろう、あ、ミキくんに似てる。
名前はちょっと…思い出せない。
ヤ…なんとかだったような。
兎に角、渦見はその男を好きになって、付き合ったとか寝たとか。
女は恋愛事が関わると面倒なのはよく知っていたからあたしは遠巻きにそれを聞いた。
でも、ヤなんとかがあたしに目を付けてきた。
「待った、ミキって誰?」
「事務所のカメラマンさんの卵? みたいな」