サンドリヨンは微笑まない
自分のことばっかり考えて、嫌われたくなくて、良い所だけ見せたくて。
そんなの関係なく、遼は心配してくれるし、怒ってくれる。
「やっぱり講義休んででもついてけば良かったって、すごい思った」
「ごめんね」
「謝らせたいわけじゃなくて、」
遼が肩越しにこっちを見た。
目を見て言わないと伝わらない。
「生きててよかった」
その言葉にあたしが泣いてしまったのは、言うまでもない。
事務所へ言って平井さんと話をした。
かなり反対されたけれど、平井さんは折れてくれた。
「その体型キープしてるなら、いつでも戻っておいで」と言われた。