サンドリヨンは微笑まない

電気とガスと水が止まったことを知ったお母さんが払ってくれた。

お姉ちゃんが気付かないと良い。もし知られたらここに乗り込んで来かねない。


「そういえば、どうして明太子パスタ好きだって知ってたの?」

「岸田さん? に教えてもらった」

「岸田さん…」


元気かな。

あれから会ってないけど。

豆乳を飲みながらカレンダーを見る。もう六月も終わる…終わる?


「あ、来週から期末試験」

「俺来週からアトリエ籠もるから…て、あ?」

「了解。頑張ってね」

「いや、お前期末より先に中間の点数は?」

「んー…赤点は回避したような…、あ。そういえば…出席してなかった」



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