サンドリヨンは微笑まない

「遼にも馬鹿時代が…」

「赤点とか留年なんてしてないけど」

「分かってますー」


はい、と試験範囲を見せる。遼はそれを見て参考書をパラパラ捲っていった。

欠伸を噛み締めて遼の説明を聞いていく。

平日は休日に比べて短い時間しか勉強出来ない。

出来ないって言ったって、昔に比べたらかなりしている方だけれど。


「夕飯は?」

「食べるー…けど炭水化物は要らない」

「八宝菜丼と中華スープ」


ご飯食べたい…ちょっとなら、でももう遅いし…。

九時を過ぎたら食べすぎない、と決めている。

ソファーに寄り掛かりながら壁にかかっている時計を見上げた。



< 70 / 432 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop