サンドリヨンは微笑まない

ころころ変わるあたしの主張に何も口出ししないでいてくれる岸田さんには、本当にマネージャーになってくれて良かったと思う。

恩返しの為には仕事して、ランウェイを歩いて、有名になる。












夏休みのスケジュールはハードだった。

今までオーディションに受けては落ちばかりしていたので、モデル業の大変さを甘く見ていた。

デビューとなった、最初に事務所のスタジオと撮って貰った夏服の写真。

遼が選んだ一枚だった。


「もっと目線下!」

「指先まで、全身で表現して」

「早く着替えて。時間押してるよ!」


言われることに頭が追いつかない。



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