小悪魔双子にはご用心!?~庶民派女子とイケメン双子~
入学式が終わり教室へまた戻ってきた。
「はぁ・・・疲れたー。
あんなに人がいるなんてびっくり」
大企業の社長やら一流の人たちがいっぱいきててなんか居心地悪かったー。
「げっ!!蒼太と俺席隣同士じゃないの!?まじ最悪ー。」
「俺も奏太の隣がよかったー」
あぁ、そうだこのクラスにはドッペルゲンガーズがいるんだった。
「げ!!俺の隣ってチビかよ」
隣で奏太サマの声。
声がする右をみると奏太サマが私の隣に座ってる。
「なんでお前が俺らの隣なわけ?」
今度は左の方から声が聞こえる。
左を見てみると、蒼太サマが私の隣の席。
はぁ・・・憧れの高校生活が・・・。
って、そんなことよりー!!
「なんでWそうたサマと隣なわけー!!意味分かんな!!」
と、言った瞬間教室のドアが開き、おじーちゃんが入ってきた。
「おじーちゃん!!」
私はおもわず、近寄る。
クラスのみんなが私の姿をガン見。
そして頭の上にはクエスチョンマークが浮かぶ。
「おぉ陽愛ー、その制服似合ってるのぅー。さすがわしの孫じゃの」
「まごぉー!?」
クラス中が一斉に言った。
「理事長、この子は理事長のお孫さんなんですか!?」
と尋ねる奏太サマ。
「そうだが、それが何か?奏太くん」
「はぁ!?こんなチビが孫!?」
蒼太サマが声をあげる。
「チビって誰のことだ?蒼太くん」
「あ、いや。なんでも・・・ないです」
「陽愛は庶民的で戸惑うことがあると思うから、キミ達2人には仲良くしてもらえると助かるんだがね。」
「庶民的!?」
クラス中が呟く。
うぅーどーせ私はあなたたちと住む世界が違いますよーだ。
「陽愛の顔が見れてよかったのぅー、じゃわしは戻るとするかな」
「あ、うんバイバイおじーちゃん」
おじーちゃんが帰っていった。
「まじツボだわー庶民って。」
「庶民のくせによく俺たちにあんな口の聞き方できたもんだな」
大爆笑しているWそうたサマ。
う”こっから逃げ出したーい。
「陽愛ちゃん本当なの?」
杏奈ちゃんが聞いてくる。
「うん、黙っててごめん。
でも友達でいてくれないかな?」
「そんなの当たり前じゃん。もちろんこれからも友達よ」
入学式が終わるとそのまま随時帰る。
私は杏奈ちゃんと魔の教室から出て正門前で別れた。
駅に向かって歩いていると、目の前で黒塗りの高級車が止まった。
窓が開き、車の中にいたのはあの最悪双子。
関わりたくないと思い通り過ぎようとしたら、
「送っていくよ、チビ庶民様」
と、奏太サマに声をかけられちゃった。
そのままシカトするが、運転手の人がドアを開けてくれた。
「結構です!!」
「「待ってよ、ねぇ俺たちとあそぼーよ」」
2人同時に言う、ドッペルゲンガー。
「誰があんたらとなんか遊ぶか!!」
「ほら、車の中にケーキとかお菓子があるよ」
う”ケーキとかお菓子があるなら・・・。
「じゃぁちょっとだけなら」
私は車の中へと入った。
お菓子で釣られる私って一体・・・。
車の中へ入ると、広々とした空間。
「さっきーはごめんねー。
ねぇ謝るからさ、俺らとゲームしない!?」
と、蒼太サマ。
「は?」
「俺らを見分けられるでしょうかゲーム」
自信満々に言う奏太サマ。
「くだらない」
「じゃぁもしチビが勝ったら、なんか1ついうこと聞いてやる。
でも、もし負けたら、チビは俺らのいうこと聞いて。」
意味不明なんですけどー。
「え!?もしかして怖いの?
簡単だよ?俺らを見分ければいいんだから。
でも見分けた人は1人もいないけど、ね」
満面の笑みで笑う蒼太サマ。
「分かった!!やってやろーじゃないの!!」
「「そうこなくっちゃ」」
そう言ってドッペルゲンガーは私に目隠しした。
数秒後目隠しが外された。
ドッペルゲンガーは髪の分け目が同じ右分けになっている。
「「じゃぁどっちが蒼太くんか当ててみて」」
と、言う2人。
私は2人を見て満面の笑みで言った。
「こんなの簡単じゃん」
「「じゃ、正解をどーぞ」」
「左が奏太で、右が蒼太。
でしょ?」
「「ブブー、外れデース」」
満面の笑みで笑う性悪男ども。
「外れてなんかないよ。
あたしの答えが正解だよ」
私がそう言った瞬間2人は固まり、目を見開いている。
「やっぱり、ね。私の大正解!!
じゃそゆことだから私帰るから」
車から降りる私。
「ちょっと待てよ!!願い事は?」
蒼太サマが聞く。
「あーあとで考えとくから。
じゃ、また明日ね。意地悪な性悪双子の奏太と蒼太」
ニコッと笑う私。
車から降り駅に向かった。