*正しい思春期の切愛理由*


女子のうちの何人かが、光の角度でときどき背中の線を知らず知らずのうちにこちらに晒していた。


「ブラの線だよな、あれ」

「……あぁ…」


孝太に限らず、男子の数人は既に気づいてるらしく、何気ない振りをしながらちらちらと女子達に視線を向けている。


「北原とかめちゃめちゃ透けてるし。いいの? あれ」


言われて視線を移すと、まっすぐの髪を2つに結んだ女子が目に入った。
こちらを向いている彼女の体操服が透けて、水色っぽい中の色が見えている。


「うぉー何あれ誘ってんの? 触ってみてぇ」


北原はクラスで1、2番目に可愛いと言われてる。そんな彼女の透けた線に孝太はかなり興奮してるようだった。


「孝太コウフンしすぎ-。沙耶ちゃんに言ってやろ」


俺の脅し文句とも取れる言葉に、友人は不快そうに顔を歪めた。


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