真夜中の足音(中編)

安藤は、一息で一気にまくしたてた。

陽子は、何を言われているのかわからず、一瞬思考が停止した。

「君の鞄にだって、GPSが仕込んであるんだ」

しばしの沈黙。

「き、今日、私を付けてたのは・・・」

「ゴメン。怖がらせたみたいで。でも、深夜に歩くのが危険だってことを、陽子に知らせたくて・・・」

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