真夜中の足音(中編)

三ヶ月前。

安藤は、ある女性と失恋したそうだ。

そんな時私と彼は駅で一緒になった。
切符を取り忘れた彼に走って追いかけて渡したのが運命の出会い。

彼は、その時私に好意を寄せた。

二ヶ月前には、その想いを押さえきれず、私の部屋に侵入を繰り返し、カメラを設置。

一ヶ月前には、とうとう真下の部屋に引っ越して来た。

「タマネギのダンボールが部屋にあったのは幸運だったなぁ」

笑いながら、ダンボールの中に、急いで雑誌や果物を詰めたことを教えてくれた。

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