わがまま姫♀
や、やられた…。
「う、嘘ついてたの!?」
「誰も婚約者が、流くんじゃないなんて言ってないだろ」
「ねー♪」
うっわ。
なにこの人達。
今沢の両親はと言うと、楽しそうに私たち親子を眺めてるし。
「とにかく、そーいうことだから落ち着いて」
「座りなさい」
「…ハイ」
なんなの?!
なんなのよ!?
予想してなかったぶん、驚きを隠せない。
…しかもコイツ。
その顔は絶対知ってたんだろ!
何みんなして隠してんの!?
一通り挨拶やら何やら終わり、今はというと。
「ねぇ、アンタ知ってたんでしょ?!」
今沢と2人っきり。(←にさせられた)
真っ黒なスーツがやたら似合ってるし。
髪も無造作にセットしてあって。
ほら、ネクタイを緩めてる姿とかきまりすぎだろーがっ(恥)
「…なにを」
なにをって。
1個しか無いでしょーがっつーの!
「婚約の話し!」
「知ってたけど、それが?」
「そ、それがって…知ってたんなら、言えばいいじゃん」