わがまま姫♀



あたしの質問無視?!



そこ無視するんだ?



無視しちゃうんだ?



心の中で叫ぶあたしをスルーして、今沢は先に外へと出ていった。



慌ててその後を追う。



今沢は一階に降りて中庭に来ると、池の前にあるベンチに座った。



「………」



と、隣に座るべきなのかな?



というか、座っていいのか?



どうしていいのか分からず、近くでモジモジしてたら、



「…なにしてんの」



だってさ。



「なにって、なに!?」

「照れてんの?」

「だ、誰がっ!」

「じゃ、来れば?」



そう言って自分の隣をポンポンとたたいた。



あたしはのそぉーっと近づいて、今沢の隣に座った。



今沢はそれを確認してから、前を向くとボソッと呟いた。



< 114 / 566 >

この作品をシェア

pagetop