わがまま姫♀
「婚約っ!?あの桃井さんが?!」
「うっそ~!?」
「今沢くんって、今沢財閥の息子なんでしょ?!」
「相手今沢くんなの!?」
「桃井財閥と今沢財閥が、政略するってこと?!」
あーあ。
これで学校中に知れわたるのも、時間の問題だね。
まぁ、そのくらいどーでもいいんだけど。
「自分が結婚できる自信ないからって、ひがまないでよ」
「なっ…!誰がアンタなんかにっ!」
顔を真っ赤にして、キンキン声で怒鳴る百合果。
「桃井さん、婚約って本当なの!?」
「そうだけど?」
「今沢くんはいいの?!」
おいっ。
あたしは無視か!
「別にいーよ」
「そ、そんな軽い感じで、一生涯共にしていく相手を決めていいの!?」
なに百合果みたいに、熱くなってんだ。
「言っとくけど、この婚約には桃井財閥と今沢財閥の未来がかかってんの。簡単に決めてる事じゃないの!」