わがまま姫♀



「じゃ、教室戻ろっか」

「うん」

「桃井姫央さん。ちょっといいかな」



今度はなんなんだ…(呆)



教室に戻ろうとしたあたし達の前に、5人の女子生徒。



どうやら3年の先輩たちらしい。



「……誰?」

「今ちょっと来てもらえる?」

「話があるんだけど」



あたしの質問は無視ですか。



「分かりました」

「姫央…!」



さすがの遥も、先輩となると少し心配そうな顔をする。



「大丈夫でしょ」



あたしは遥に笑って見せた。



そして、先に歩き出した先輩たちについていった。



…ったく。



この姫央様の時間を使おうなんて、いい度胸じゃない。



先輩といえば、やっぱり呼び出しだよね。



言われる事なんて、1つしかないんだけど。



昼休みもそろそろ終わる。



廊下にいる人の数も、どんとどん減ってく様に思う。



< 130 / 566 >

この作品をシェア

pagetop