わがまま姫♀
「じゃ、教室戻ろっか」
「うん」
「桃井姫央さん。ちょっといいかな」
今度はなんなんだ…(呆)
教室に戻ろうとしたあたし達の前に、5人の女子生徒。
どうやら3年の先輩たちらしい。
「……誰?」
「今ちょっと来てもらえる?」
「話があるんだけど」
あたしの質問は無視ですか。
「分かりました」
「姫央…!」
さすがの遥も、先輩となると少し心配そうな顔をする。
「大丈夫でしょ」
あたしは遥に笑って見せた。
そして、先に歩き出した先輩たちについていった。
…ったく。
この姫央様の時間を使おうなんて、いい度胸じゃない。
先輩といえば、やっぱり呼び出しだよね。
言われる事なんて、1つしかないんだけど。
昼休みもそろそろ終わる。
廊下にいる人の数も、どんとどん減ってく様に思う。