わがまま姫♀



ヤバいと思った。



俺は加藤の話を最後まで聞かず、教室を飛び出した。



……椎野。



これは椎野百合果の姉、椎野悠花のことだ。



“姫央が椎野先輩に”



この言葉を聞いただけで、まず嫌な予感がする。



椎野悠花は、俺と同じ中学校出身だ。(※椎野百合果とも)



気にくわない女には、容赦がない。



この姉妹は、どうも俺のことが好きらしい…。(←自分で言う)



中学の時は、これでもかってほど告白してきた。



ほんと、すごい姉妹なんだよとにかく。



姫央を見つけた時は、まだなにもしてなかった。



というか、俺を待っていたらしい。



目隠しをされてる姫央を、鉄の棒で殴ろうとするからさ。



俺はまた、どこか壊れた。



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