わがまま姫♀
「ふーん。姫央には勿体ないルックスだな」
「どーいう意味よ!!」
「お坊ちゃまらしさがないなってこと!」
確かに、流にお坊ちゃまという言葉は、恐ろしくミスマッチだ。
写真を見つめ、なぜだか嬉しそうな陽向。
な、流に惚れちゃったとか…?
流は渡さないよ?!(←違)
「写真ありがと。俺も行けたら見に行くから、白雪姫」
「こ、来なくていい!!」
もうっ。
家族そろって、あたしを笑いにくるつもり!?
“ガチャっ”
リビングを出て自分の部屋へ行こうとしたあたしを、牧原が呼び止めた。
「姫央さん、お風呂が沸きましたのでどうぞ」
「あ、牧原!遥が文化祭ぜひ来て欲しいって」
「行きたいのはやまやまなんですが…。家の仕事もありますし」
本当に行きたいのか、少し試しちゃおうかな。
「じゃ、あたしが頼んであげるよ。そのかわり…」
「そのかわり…?」
「歳教えてくれたらねっ」
さぁ、どうする?