わがまま姫♀
「……お前(怒)」
こんなもんつくりやがって。
「いろいろ怪しいと思ったんだよね」
「あは、ゴメン姫央」
はぁ~…。
疲れた。
すげー疲れた。
「今から劇の人は自由だから、行ってきなよ!2人でっ!」
「え?!」
チラッと俺を見る姫央。
「ふ、2人で…!?」
“グイッ”
「っ!?」
俺は姫央の手首を掴み、そのまま歩き出す。
「じゃ、お言葉に甘えてコイツ借りるから」
「どうぞどうぞ、お好きなだけ、お好きなように~!」
ニッコニコの加藤に手を振り、教室を離れた。
「ねぇ、どこ行くの!?」
「…知らねぇ」
「な、なにそれっ!」
なにって言われても、知らないもんは知らない。