わがまま姫♀
俺たちは取り合えず校舎裏に行って、騒ぎがおさまるのを待つことにした。
しかし校舎裏に行くためには、人の多いところも通らなければならない。
俺は姫央の手首をつかんだまま、人ごみをかき分け校舎裏に向かう。
「あ、今沢夫婦だ~!」
あぁ(怒)?
夫婦じゃねーよ。
「走るぞ」
「え…うん!」
俺たちがスピードをあげようとしたその時。
「姫央さ~ん!!」
気味の悪い声が聞こえてきた。
どんどん大きくなる声。
「なっ、なに!?」
「さぁ…?」
“ドドドドドド…”
「姫央さん!やっと見つけました!」
俺達の前に現れたのは、数人の男子生徒。
なんだ…?